2022/03/08 20:50

誰もいない夜の深く
しんと冷えた空気に響くのは
祈りにも似た静かな歌声

バイオリンのように伸びやかに
パイプオルガンのように幾重にも
空間を満たす多重音

響く



森に響き渡る
幾千の音は
互いに寄り添い重なり
細く輝く光の筋となり
流星群のように
空へ駆け上る

幾千の光は
無限の星を結び
夜空に懐かしい
森を描いた





      


Season Story (2012-13a/w) Antique line